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有限会社 プロシード

 
 
 

Robot


産業用ロボットは普及していることはご存知の方も多いと思います。よく見かける多関節の産業用ロボット(図.A)は6軸あるものが多く、腰、腕、肘、手首など、人間と同じような関節をもっており、人間と同じような動きをさせることができます。
動作においての自由度は(図.B)のような直交座標型のロボットよりはるかに高く制限がないようにも思えます。実際動けないような動作もあるのですが、基本的にはどのような動きも可能です。

こういった多関節の産業用ロボットにはロボットプログラムを作成する必要があります。
  プログラムには、位置情報(ポイント)、経路、速度などの情報をあわせて登録し、教示(ティーチング)する必要があります。それ以外にも他装置との信号を確認したり、渡したりする処理も、プログラムに組み込みます。それらをあわせて、ロボットを動作させるプログラムを作成します。
ただし、基本的にはロボット自身が自分で判断して動作させることより、他機器(例えばPLCなど)からの情報や、指令を受け取って動作をすることが多いと思います。
例えば、動かす対象物が違う毎回変わるのであれば、その情報を他機器から数値データとして受け取り、その数値ごとにパターン分けをして多種類の動作を行うようにできます。そのパターン分けで動作を複数登録しておけばどのようにでも動作させられることになります。
 ただ、ロボットとしては、その他の対象物の状態や動作の条件等がわからないので、情報の元となるPLCなどに条件や状態を判断させ、プログラムの情報をPLCで一元化させることでシステム全体をわかりやすくしていきます。


 
 
 

takaansetsu
図.A

tyokkou
図.B

 ロボットプログラムのコーディングはティーチングペンダントといわれるような操作用コンソール(図.C、図.D)でプログラムまたは、位置教示します。教示についてはメーカー毎に違います。基本的には、手動操作で目的の位置まで動作させ、その位置を記憶させます。そのとき同時に目的点までの経路も指定します。
速度重視で経路はある程度どこでも良いのか、経路を直線にするのか、円弧にするのかなど。
  この連続で一連の動作を作り上げます。それと、その途中などで本体以外の動作があれば、それらのタイミングを指示したり、他の装置の状態が完了するまで待機したりする条件も加えてプログラムを完成させていきます。


 
 教示(ティーチング)操作等は、専用の特別教育を受けた人だけができるようになっており、メーカー指定の教育を受講した者に渡される証明書(図.E)です。
 このような特別教育修了証を持っていない人は教示等の作業を行うことは許されていません。労働安全衛生規則第36条第31号に該当する業務で、特別教育を必要としています。

 ★労働安全衛生規則★
 
 労働安全衛生規則第36条第31号及び第32号
(特別教育を必要とする業務)
第36条 法第59条第3項の厚生労働省令で定める危険又は有害 な業務は、次のとおりとする。
(第1号から第30号まで、第33号 省略)
第31号
 マニプレーター及び記憶装置(可変シーケンス制御装置及 び固定シーケンス制御装置を含む。以下同じ。)を有し、記憶装 置の情報に基づきマニプレータの伸縮、屈伸、上下移動、左右移 動若しくは旋回の動作又はこれらの複合動作又は自動的に行う行 うことができる機械(研究開発中のものその他厚生労働大臣が定 める者を除く。以下「産業用ロボット」という。)の可動範囲 (記憶装置の情報に基づきマニプレーターその他の産業用ロボッ トの各部の動くことのできる最大の範囲をいう。以下同じ。)内 において当該産業用ロボットについて行うマニプレーターの動作  の順序、位置若しくは速度の設定、変更若しくは確認(以下「教 示等」という。)(産業用ロボットの駆動源を遮断して行うもの を除く。以下この号において同じ。)又は産業用ロボットの可動 範囲内において当該産業用ロボットについて教示等を行う労働者 と共同して当該産業用ロボットの可動範囲外において行う当該教 示等に係る機器の操作の業務

  このような修了証を持って作業に従事しています。





 

 

ファナック
図.C (ファナック製)

安川電機製
図.D(安川電機製)

lcns-flcns-y
  図.E(教育修了証)

 プログラムについてですが、基本的に位置を関係を教示することは当然ですが、それ以外のシステム検討事項も重要になっています。

  例えば、
 1.ロボットが複数台存在する場合はロボット間の相互干渉
   の防止措置を考慮する必要がある。
 2.カメラで取り込んだ映像をもとに対象物の位置を割り出
   して、基準位置からの補正値を演算した結果情報でロボ
   ットが位置補正して対象物を処理する。
 3.ロボットまたは、周辺装置で異常が発生した後の復旧時
   の操作方法や、運転再開時を考慮した復旧方法の簡略化

  など、検討事項はいろいろあります。
 
 1.の相互干渉は、ロボットのプログラムで考慮するより、
   連携するPLC等で各ロボットの進入を許可・禁止等の指
   示を出すことで干渉防止する方がわかりやすくかつ安全
   にできる。
 2.の画像処理からデータを受信して位置補正することも、
   インターフェイスとしてPLCが介入する方がデータの送
   受信を簡単にできるし管理もしやすい。
 3.の異常復旧については他装置との状況によって復旧でき
   るできないが問題となる。
 
 いずれにせよ、他との連携をどこまで理解してどのように対策できる知識をもっているかが、システムの使いやすさにそのまま比例します。どの範囲をロボット、どの範囲をPLCで制御するかを十分検討できなければ、後々使い辛いシステムが出来上がってしまいます。
  
 ロボットのプログラムを単なる「位置を教示するだけ」と考えるのではなく、もう一段高いレベルで構築していくノウハウを持つ技術者がシステム全体の使いやすさのキーポイントだといえます。


 ステータス情報を送受信して他装置と連携しますが、システム規模が大きければ大きいほど処理も複雑化し、送受信するデータ量も増えます。
データの送受信方法は、
   デジタル入出力(DI/O) 
     ; 簡単な授受の方法。
       多くのデータを送受信するには配線を増やす必
       要があり、情報量の多いシステムには向きませ
       ん。
   フィールドネットワークでの通信
     ; 情報量を増やすことができる。
       

 当社では、標準的なDI/Oを利用して情報量を増やすように検討し、安価で中規模なシステム構築に対応できるように検討してきました。
 多少の応答遅れは発生しますが、規模に合わせた転送量を設定し、データ転送タイミングを最適化していくようにハード構成を創りだしています。(32bitDI/O多重リンクシステム)

 
   
   
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